こもれびの家

深奥空間的住宅

『廻りをすべて住宅に囲まれた敷地だが、まるで森の中に建っているような雰囲気の住宅がほしい』というリクエストのもと、駅から程近い住宅地にある旗竿状の敷地に計画した住宅。

敷地全体に茂った祖父の植えた木々をなるべく伐採しないようにするため、建物を斜めに配置することで、建物と既存の塀との距離がとれ、周辺から視線が届かない場所に複数の庭を配することができ、まるで森の中にいるような感覚につながるよう計画した。

玄関、リビング、ダイニングキッチンに行くに従って天井高さを徐々に高く開放し、長い廊下を抜けたリビングで横方向にも広がりを待たせるなど奥深い空間構成にすることで、周辺の喧騒から距離を置きつつ、開放的な室内に木漏れ日の心地よい風が通り抜けるそんな住空間を実現した。

奥深い空間構成でありながら、家族の集まるリビングダイニングを中心に家族の気配を感じることができるように計画するとともに、立体的に視線をずらすなど程よい家族間の距離感についても考慮した。また、洗濯等の家事動線や、収納の計画にはかなりの時間をかけて練り上げた住まいとなった。

  • 所在地:群馬県高崎市
  • 竣工:2016年7月
  • 構造:木造2階建て
  • 延床面積:174.10㎡
  • 外部仕上げ:[屋根]ガルバリウム鋼板葺き[外壁]ジョリパット塗り
  • 内部仕上げ:[床]アメリカンブラックチェリー縁甲板張り ナラ縁甲板張り[壁]シラス(火山灰)塗り[天井]杉縁甲板張り
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