分譲地で日当たりが悪いため売れ残った敷地に計画した住宅。南面に総二階建ての住宅が近接しているため南側からの採光の確保が難しく、日照の望める南東と南西を開放しトップライトを設置することで家全体に光を取り込む計画とした。親戚等が泊まることも想定されるため、大黒柱を中心とした田の字プランを基本構成とし、コンパクトでありながら建具の開閉で個室的な空間や、ひとつの広々とした空間にすることができるなど多様な使い方ができるプランとなっている。
たくさんの書籍を収納する本棚はただの本棚ではなくLDKと寝室の間仕切りとすることで、ゆるやかに個室とLDKを繋ぎ、大黒柱中心に登っていく天井を家全体で繋げることで、小さな平面でも広がりを感じられる空間となった。
また、終の住処として都内から移住するため、動線はもちろん家全体の温度差にも配慮した計画とした。