草津温泉にて100年以上続く土産店を営むご一家のために提案した住宅。若夫婦世帯(子供3人)の住宅としての利用がメインではあるが、お店の上階に住むご両親の週末住宅的な使用も考慮することを依頼され計画。また、近い将来にお店の事務所棟を同敷地内に建設するということで、そちらの建物含めた全体計画の提案をした。
お店の従業員や取引先が出入りするパブリック性の高い事務所棟を道路側、住宅棟をその奥に配置することで、事務所棟が目隠しになり住宅のプライバシーを高められるような全体計画とした。隣地境界にそって「くの字」に曲げた住宅棟と事務所棟によって囲まれた場所に家庭菜園を持つプライベートな庭を配し、その庭に面した住宅棟の中心部に家族の集まるLDKを配置。「くの字」の両端にそれぞれ世帯の個室(寝室)を分けることで、世帯間のプライバシーを考慮しつつ、3世代が心地よく暮らせる住宅を温かく快適な住空間とともに提案した。
撮影:穂坂昭