のぼり天井のいえ

のどかな風景の広がる広大な敷地に計画した小さな住宅。敷地の北側には山々を望み、南側にはご両親の実家が隣接、西側には賃貸住宅が建っている。

ローコストでもあきらめない住まいづくりを実現するために、周辺からのプライバシーを確保するため塀なので囲ったりせず、広い敷地を最大限に生かし、周辺からの視線や景色の抜けなどを考慮した配置計画とした。また、南側のご実家から計画敷地へのアプローチは世帯間のプライバシーの確保とご両親の実家との繋がりを熟慮した計画とした。建築は東西に長細い矩形の平面計画とすることでコストを抑え、多くの部屋が光環境を最大限享受できるよう計画している。ワンルーム的に計画した家全体を貫くように室内からⅤ字型にのぼる天井を架け、南・北に上っていく天井に合わせた開口部を設けることで、よりいっそう住居間に広がりをもたせた。このことにより、日照や通風にも効果的な計画となっている。日の届かない家の中心部に玄関収納、ウォークインクローク、パントリーなどを集約することで無駄のない大容量の収納スペースとなり、また各部屋から使いやすく管理しやすい収納計画となっている。

撮影:穂坂昭

  • 所在地:群馬県渋川市
  • 竣工:2018年8月
  • 構造:木造平屋建て
  • 延床面積:95.01㎡
  • 外部仕上げ:[屋根]ガルバリウム鋼板葺き[外壁]ガルバリウム鋼板張り
  • 内部仕上げ:[床]ナラ縁甲板張り[壁]クロス貼り[天井]杉縁甲板張り
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