個人住宅（東）、アパート（西）、畑（北）、雑木林（南）等に囲まれる閑静な住宅地。幹線道路や駅にも程近く、利便性が良いため、現在畑である北側隣地も将来は住宅が建つ可能性がありそうな敷地。
少し天井高のあるダイニングボリュームと、吹抜けを含む個室等プライベート空間の２階建てボリュームを、道路側に突き出た中央の低い“くぼみ”部分のボリュームが繋ぎ、突き出た部分の玄関から室内へと進むにつれ、高さ方向にも段々と広がる空間を提案。
また平面的にも立面的にも“くぼみ”の空間であるリビングにより、ＬＤＫをゆるく区切り、家族が集り団らんしたり、程よい距離感を保ちながらそれぞれに過ごしたり、場面により家族が気持ちよく居られる空間を計画。
隣接する住宅やアパートの位置、畑で作業する人の気配（将来住宅となる可能性等を含め）に対して開口の位置を配慮し、木製フェンスにより道路からの視線を遮りながら南面に大開口を取ることで、プライバシーに配慮しつつ、雑木林の借景を取り入れ、明るく開放的で風の通る住空間となるよう図った。
撮影：穂坂昭