旗竿敷地に建つ平屋の住宅。
4つの場(棟)をずらして配置し、それぞれの用途により高さに差をつけた4枚の葉(屋根)が、家族を包み込み守るような建物形態とすることで、建設地特有のからっ風や周辺からの視線を遮り、プライバシーを確保しつつ光・風を取り込める住環境を実現した。
4つの場(棟)は土間により繋がり、中央に薪ストーブを配置することですべての部屋に薪ストーブの恩恵が届くような計画とした。薪ストーブを見ながらコーヒーを飲みたいという要望叶えるため薪ストーブ前にはイス、テーブルを置きゆっくりとくつろげる空間がある。
土間続きの外物置には薪割り機やご主人の趣味の道具が収納してあり、外物置に続く土間に書斎コーナーを配置し一連でご主人のスペースとなっている。その線上に奥様のスペースであるキッチンを配置することで、お互い趣味に興じながらも、穏やかに気配を感じ取ることができるようにした。外構は建物・薪小屋・植栽に塀・フェンスの用途を持たせることで塀・フェンスを使わず周辺への景観に対して配慮した。
撮影:穂坂昭