畑に囲まれたのどかな敷地に、ゆったりとした大屋根を架けたワンルーム的な住空間に斜めの壁を突き刺し表裏に分けることで、表空間（LDK）のプライバシーを守りながら、光・風を取り込めるようにしつつ、表空間（LDK）から裏空間（水廻り・物入等）が見えないようになり、ゆったりとくつろげる住環境を計画した。
整形な屋根、建物形状からアプローチ部分とリビング部分を斜め壁に沿って引くことにより、大屋根の架かるアプローチが出来き、アプローチは駐車場に面しており雨の日の荷物の積み下ろしが容易になる。リビング部分では、建物内部まで光が差し込み斜め壁に沿わせることでより周辺の視線が気にならない方向への誘導する役割を果たす。暗くなりがちな大屋根中心部のキッチン上部にはトップライトを設け、南側の大きな開口部とで家全体に光と風を届けるように計画した。
また、熟練の棟梁による墨付け・手刻みにより組み上げられた家にダイニングキッチンの無垢鉄の照明器具や取手、無垢板のダイニングテーブルなど群馬の作家による手仕事にこだわった住まいを提案した。
撮影：穂坂昭