周辺環境は、畑とお墓が点在するお寺のそばの落ち着いた雰囲気の敷地に、定年退職後のご夫妻と長女(大人)、奥様の母の大人4人が暮らす住宅を計画。建て主自ら耕作している畑が南にあり、その畑側へ「L型」に開く建物形状とすることにより、建物全体に採光・通風を取り込むと共に、近接する北東側隣家や北西側道路との直接的な交錯を避け、狭い前面道路からの駐車しやすさにも配慮する計画とした。
『離合集散』をキーワードに家族で集まりたい時間と個々のプライベート時間の双方の充実を実現するため、建物形状と玄関や外物置の配置によりプライバシーを確保すると共に、南側隣地の自分の畑の方向に庭やデッキ、大開口を計画することで、家族が集まって過ごすLDKに光・風・緑を呼び込む計画とした。そのLDKを中心にそれぞれの個室を敷地周辺からはもちろん、家族からもプライバシーを確保できうるように配し、採光、通風や緑を各個室にも取り込めるようにするなど、個々に過ごす家時間も心地良く充実したものになるような住まいを目指した。
昼間の家時間が増える定年後のライフスタイルと相性のよい太陽光発電システムを採用。また、介護・介助も想定し、手すりの設置や広めの出入り口などバリアフリーを建物全体で考慮した計画とするなど、家族にとって末永く住み良い家になることを目指した。
撮影:穂坂昭