群馬県吾妻郡に住み制作活動を行う画家の生家の一部を、耐震改修をしながら作品制作のためのアトリエとしてコンバージョン。
これから作品を生み出し続ける場所であるため、白いキャンパスをモチーフに内外ともに白を基調とした仕上げとした。今まで大型作品は屋外で制作していたため、時間や天気など様々な制約を受けていた。その為、室内で大きな作品の制作ができるように、二階南側の床を取り払い吹き抜けとし、その吹き抜けに面した白い壁面には、大型作品を掛け制作できる広い制作環境を確保。建物の構造を兼ねた壁面の裏側は膨大な蔵書を保存するための本棚とし広い空間を取りつつ収納を確保した。
特に安定した北側の採光と光のきつい南側の日差しのコントロールを考慮し計画。それとともに大型作品の搬入搬出や、作品によって制作環境が変えられるように大小の制作スペースをいくつか用意するなど、制作に配慮した計画となっている。
撮影:穂坂昭