奥に行くほど高くなる高低差のある敷地に、奥に行くほど低くなる棟と奥に行くほど高くなる棟を配置し、互い違い(てれこ)の棟の周りに3つのデッキスペースを配することで、光と風を各室に届け、プライベートと開放感を両立させた。それらと互い違いの屋根により生まれた天井高の違いを考慮したプランにより、時に明るく開放的であり、時に落着き閉鎖的であってほしいという互い違いな要望に応える住まいを実現した。
共働きご夫婦のために家事負担が軽減できるように家事動線の簡略化を図った。特に洗濯作業において、雨の日でも干せる広めの物干デッキを設置したり、収納までを入れた洗濯作業動線を短縮させられるように計画した。また元々隣に建つご実家に対し、庭や開口、居室の配置に配慮することで、お互いの生活を確保しつつ、適度な距離感を持たせた。
撮影:穂坂昭